美しき濁りの川
2005年5月に私を励まそうとある人がこんな詩を書いてくれました。
一緒にお仕事をさせて頂いていた頃の話ですか・・・。
『美しき濁りの川』
「あなたはあなたのままでいい」
たとえあなたの言った言葉に嘘があったとしてもかまわない。
本当のことだけを言うのが清浄であるのなら、清浄であることに僕は美しさなど感じない。
大切な人が笑顔でいて欲しいがためについた嘘なら、清浄であることよりもどんなに美しいだろう。
愛することだけ考えて、それでも誰かを傷つける。
あなたがどう思われていても、どんな風に言われていても、かまわない。
そんなものは枝葉にすぎない。表層に浮かぶ濁りばかりを見ていては川の底は見えない。
変わろうとするあなたも、変われないというあなたも、同じあなただ。
なすがままに。
なるようになる。
道しるべがあなたであることに変わりはないのだから。
夢のような日々は過ぎ去ったのかもしれないが、それは決して夢なんかじゃない。
僕の心の中に息づいている記憶と現在は決して夢なんかじゃない。
受け入れること、認めること、許すこと。
あなたは僕に大切なことを教えてくれた。
あの鐘の音のように、喜びと悲しみと出会いと別れと祝福を携えて歩くあなたに何度でも僕は言いたい。
「あなたはあなたのままでいい」と。
十六夜の会の前回も今回も「料理」についてのお問い合わせが多く、
その度にどのように彼を表現するか少し困っていました。
何の名声もない人物ですが、この「美しき濁りの川」は彼が私に向けて書いてくれた文章です。
文章というのはその人を現すのだと思います。
あの5年前の今頃、非常に苦しんでいた私を救おうとした彼の気持ちは
「サービス業」をしているものにとって欠かせない「ホスピタリティ」そのものだと思います。
彼の名は、橋本賢介。
誰も知らない無名の料理人です。
その様な素敵な人々に支えらて今回も上野桜木に参ります。
泥の中に美しく咲く蓮の花のように、凛として皆様をお迎えいたしたいと思っております。
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